-- シチズン平和時計の事業概要について紹介してください。

「時計学校」の様子
シチズン平和時計は、シチズンブランド腕時計の生産拠点のひとつで、時計用部品加工、部品組み立てといった事業が、売り上げの約8割を占めています。
この事業のために会社として、「時計学校」や、マイスター(1人でモジュール組み立てから検査まで行うことのできる多機能工)制度の導入など人材育成に力を入れ、ほかではまねのできないモノづくりを目指しています。
-- サーバの仮想化に取り組まれた経緯を教えてください。
情報システム室(以下、情シス)では、5人のメンバーで社内システム全般の企画・構築・運用を担当しています。全部でサーバ20台を管理していたのですが、本社を含む4工場に散在し、それぞれリース時期や仕様もバラバラで、管理に手間がかかっていました。

運用管理工数は増える一方
でした。(唐沢氏)
また、サーバは壊れたら、ゼロからの復旧作業が必要となります。ありがたいことに最近はRAIDなど冗長化が進み、障害が減っています。その反面、復旧作業の経験が減ったことにより、万が一サーバが壊れたとき、本当に自分たちで復旧ができるのか不安が生じていました。この不安は大きなリスクだと認識していたため、通常管理のほかに、サーバが止まらないよう、稼働状況をモニタリングするなどの予防保守のために、運用管理工数が増えていました。
こういった守りの仕事について経営層や現場は、重要性を理解してくれています。しかし、情シスの前向きな評価につながりにくいのも現実です。そこで、運用管理業務を効率化することを常に考えていたことが「サーバの仮想化」に取り組んだきっかけです。
-- 運用管理業務を効率化する手段として、なぜ「サーバの仮想化」を選んだのですか。
効率化のために「サーバの仮想化」のほか、「デスクトップPCの仮想化」「データのイメージバックアップ」などを検討していました。どれも有効な手段ではありますが、まずはサポートが終了し、対応を急いでいたレガシーシステムのOS延命も兼ねて「サーバの仮想化」から着手することにしました。
-- パートナー選定の経緯について教えてください。
仮想化関連のセミナーへ行き、情報を集めました。その結果、仮想化ソフトにはVMware®製品を採用しようと考えました。このVMware®製品を前提に、サーバの仮想化構築パートナーの選定に入り、2009年2月に以下の3社へ提案を依頼しました。
1.VMware®製品でのOS延命実績が豊富なA社
2.継続取引があるB社
3.継続取引がある日立電子サービス
-- 3社からはどのような提案があったのですか。
具体的には、Windows® NT 3.51 で稼働している給与と会計のパッケージシステム、ドメインコントローラの3台のサーバを仮想化するための提案をお願いしました。
A社は、VMware®で先進的な構築実績が豊富にあり、過去に手がけたレガシーシステムのOS延命案件はすべて成功させてきたというお話しでした。当社のプロジェクトには、セミナー講師もこなすA社でもトップクラスの技術者が担当するということでした。
B社は、OS延命案件の構築実績が少ないということで、満足のいく提案が受けられませんでした。
これに対して日立電子サービスは、VMware®構築実績は申し分ありませんでした。提案内容も当社の状況をよく理解されたものなのですが、安全を見込んだにしても少しオーバースペックだなと感じる内容でした。
-- 日立電子サービスを選んだポイントを教えてください。
今回の仮想化は、レガシーシステムを稼働させることが一番のポイントでした。給与と会計という会社の重要なシステムであったこともあり、とにかくその点が100%うまくいくという保証が、できれば欲しかったのです。

できれば100%うまくいくという
保証が欲しかったのです。
(唐沢氏)
仮想化技術は進歩が著しく、短期間で製品がバージョンアップされていきます。今回の仮想化への移行自体は成功したとしても、継続的に安定稼働させるには、ハードウェアから業務システムまでの幅広い技術サポートが重要だと考えました。
その点、日立電子サービスについては、1年前に導入した就業管理システム Hi-CoreTime のときから信頼を深めていました。当社には長年労使で協議し積み重ねてきた、独自の就業規則があります。システム導入にあたってはかなりのカスタマイズをお願いしたのですが、それでも予定より遅れることなく稼働できました。これは日立電子サービスの技術力、SEに負うところが大きかったと考えています。
A社からのトップクラスの技術者が担当いただけるという提案も魅力的でかなり悩みました。一方の日立電子サービスはこれまで、担当SEが人事ローテーションで替わっても、当社の情報を引き継いで、組織として継続的にしっかりとしたサポートをしてくれていました。そういう安心感がありましたので、最終的には日立電子サービスに決めました。
-- 仮想化の導入効果についてはいかがですか?
3つのシステムは、移行後もトラブルなく順調に動いています。冒頭に申し上げたサーバの運用管理業務もとても楽になりましたし、大きなリスクとなっていた障害発生時に対する不安も軽減しました。また何より実感している効果は、フレキシブルなシステム構築ができるようになった点ですね。
評価される仕事を増やすために、新たにいくつかのシステム構築を考えています。新たなシステムを検討するためにはテスト環境が必要です。今までは1システム1物理サーバが必要でしたので、何をやるにしても予算化からサーバ構築まで最低数週間が必要でした。それが今では数時間で構築できます。
シチズングループとして、グループ共通施策のために急なサーバ構築依頼もあるのですが、そういった案件にもスピーディに対応できるようになりました。
-- 今後期待することや要望があれば教えてください。
最終的に、仮想環境へ20台すべてのサーバ集約を進めていきます。さらに、デスクトップPCの仮想化も検討課題です。わたしたち情シスが評価される仕事に専念するため、日立電子サービスには継続的に信頼性の高いサポート、当社の状況を踏まえたご提案、アドバイスなどをいただければと考えています。

写真中央右 事業管理部 情報システム室 室長 唐沢 一夫氏、中央左 総務部人事課課長 松原 敏彦氏
右 日立電子サービス株式会社 流通製造システム営業本部 関川 太朗、左 第一システム部 大島 恒次郎
-- 本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。